放送設備向けスピーカーのメーカーと特色


 放送設備向けスピーカーは様々なメーカーが販売しています。ここでは世に多種のPAスピーカーを送り出したメーカーにフォーカスを当てて見ていきます。

その1- 【TOA】

 TOA(ティーオーエー)は業務用音響機器、非常用放送設備、防犯機器のトップメーカーで、兵庫県神戸市に本社があります。もともとは東亞特殊電気株式会社という社名で、この頃はTOAを「トーア」と読んでいました。その後、1989年にTOA株式会社へと社名変更が行われ、この社名変更に伴い「ティーオーエー」と読むようになりました。

 日本国内で初めてレフレックス型トランペットスピーカーを開発したのがTOAで、戦前から続く歴史ある会社です。ブランドマークは東亞の漢字ロゴにはじまり、レトロスピーカーでよく目にする筆記体のToaロゴから大文字のTOAロゴを経て、現在のスタイリッシュなTロゴへと変貌を遂げています。

 スピーカーユニットの型式は「BST-xxx」といった形式で名付けられているものが多く、業務用製品らしい質実剛健なユニットが揃っています。主要な製品は以下のような型式にて販売されています。

BS- 壁掛型
CM- 天井埋込型
CS- ワイドホーン型
DH- ストレートホーン型
F- 高音質型
PC- 多目的、多形状
SC- レフレックスホーン型(楕円形)
TC- レフレックスホーン型(円形)
TH- レフレックスホーン型(セパレート)
TZ- コラム型

 このほかにも多種多様なスピーカーがラインアップされており、数多くの型式が存在します。