真空管アンプキットを組み立てる


2012/01/04

 以前から気になっていたELEKITの真空管アンプキット「TU-870R」を入手したので組み立て〜完成までの過程をアップしてみる。

 このTU-870Rは真空管アンプキットの中でもエントリークラスに位置される製品で、オプションパーツを付けても3万円程度と比較的安価。スペック上の出力は2W+2Wと低めではあるが、手軽に真空管サウンドを体験するには必要十分な性能だ。

 早速開封してみると、びっしりとパーツが詰め込まれている。細々とした部品が多い。
 各部品はこのようにジャンルごとにわかりやすく袋詰めされている。
 これらの部品を基板に実装してみるとこうなる。
 あっさりとしたレイアウトになっていて初心者でも組み立てやすい。
 なお、半田面はこのようになっている。
ランド間の距離もそれほど狭くないので半田付けに不慣れな人間でもブリッジさせる事は無さそうだ。
 シャーシにトランスを組み付けるとこのようになる。
 フライングリードの長さには余裕が無いので、取り回しには注意が必要。
 裏面。
 シャーシ内部に完成した基板を取り付け、配線を済ませるとこうなる。
 限られたハーネス長で取り回しを行うのが大変だった。
 付属の真空管。
 完成するとこんな感じになる。横幅は狭い割に、意外と奥行きがある。

 完成までに要する時間はおよそ2時間程度。
AC100Vを投入し、動作確認をしてみる。暖色に輝く真空管が気分を高揚させる。

 肝心の音質はというと、想像していたよりも澄んだ高音が出て、中低域の量感も十分でボリュームをMAX付近まで回してもほとんど歪まない。
 普段から慣れ親しんでいる半導体アンプと比べてみると、なんとも言えない独特の味というものを感じることができた。真空管の暖かな光を眺めながら音楽を楽むのもなかなかのものだ。

 自分で組み立てることによって湧く愛着感。完成後も含め、この価格でこれだけ楽しむことができるのなら良い買い物だったと思う。